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京都国際文化協会 講演講評(6月16日 京都国際文化会館蹴上にて開催)

京都国際文化協会 講演講評(2019年6月16日 京都国際文化会館蹴上にて開催)

京都国際文化協会講演「俳句を楽しむ 4」である、
今回は『梅雨』『』二つの季語を取り上げ、日本人の意識の変化と、固定されたマイナスイメージからの脱却について、また俳句の核である【文法】と、創作における上達方法等、120分にわたり講演を行いました。

梅雨』という言葉が一般的に浸透したのは、なんと俳諧からであり、江戸時代になってからのことです。
万葉集の時代では「長雨」と詠まれ、平安時代には「五月雨」、どちらも、物思いに耽りながら静かに眺める対象の、美しい言葉でした。
歌の詠み手が貴族から庶民に広がり、いつの間にか鬱陶しいものになった『梅雨』ですが、「日日是好日」という言葉があるように、逆らえない大きなものである自然をも静かに受け入れ、物思いに耽る時間もまた良しとする方が、憂いが少ない人生となるのではないでしょうか。
』は寿命が短いという印象が強すぎて、類型化された作品が多い季語と思われがちですが、清少納言の「枕草子」に始まり、『蛍』をモチーフにした美しい文芸は日本に数多く在ります。
今後、益々新たな類型のない『蛍』の作品は生み出せる筈です。
この講演で、毎回私がお話しさせていただいている「俳句の三原則」を心に留めれば、言葉を少し変えることで作品は劇的に変化します。
そして最後に俳句の核となる、俳句の上達法の骨格についてお話ししました。
講義の後の小句会の作品からみて、十分にお伝え出来たのではないかと思います。

30分間、皆様で、即興句会を行いました。
皆さん、即座に講義内容を吸収され、その場で私が添削、解説、選評を行い、大いに盛り上がりを見せた講演に終わりました。
機会を下さった京都国際文化協会の皆様に心より御礼申し上げます。

「俳句を楽しむ 4」ー梅雨(つゆ)と蛍(ほたる)ー 句会報告
大森健司選評(添削含む)
◎特選
梅雨に濡れうす紅(くれなひ)の芯ひらく ふゆめ
網代笠僧並び行く梅雨入りかな 和子
蛍たち背なに妖精乗せてゐる 喜久子
動かざる回転木馬さみだれて ゆうこ

◉秀逸
紫陽花や雨降らぬ空見上げをり 新一
君亡くてここに螢の乱舞見る さちこ
蚊帳の中蛍放つや若き父 ひろこ
蛍舞ふ演者の去りし能舞台 ゆうこ
蛍の夜あの日あの時繰りし糸 ゆうこ
遊び暮れ籠の蛍を力にす 和子
神の時間(とき)たましひ飛びかひ蛍消ゆ ふゆめ
紫陽花に色吸はれ空鈍色に 喜久子

追伸
「森俳句会」句会についてのお問合せ、ご質問が多かったのですが、下記のホームページをご参照ください。
http://morihaikunokai.jp
尚、ご質問等につきましては、
「森俳句会」
morihaikunokai@gmail.com
までお気軽にご連絡ください。

「森俳句会」代表 大森健司
kyoto.kica
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京都国際文化協会 講演講評(3月23日 京都国際文化会館蹴上にて開催)

京都国際文化協会 講演講評(3月23日 京都国際文化会館蹴上にて開催)

今回、京都国際文化協会講演、「俳句を楽しむ 3」では雪月花の歴史、桜の由来と歴史による桜の捉え方の違い、日本における桜の美意識、そして俳句の核である【文法】を中心に講演を行いました。
その中で「桜」と一概に言っても、俳句の季語の上では「花明かり」「花しぐれ」「花の雨」「花冷え」「花衣」「花筏」など様々な表現があること、おいては日本語の美しさについて例句を挙げて具体的に触れました。
同時に「春の風」と「風光る」の違いなども説明致しました。
また今回のテーマよひとつとして、【漢字、片仮名、ひらがな】によって俳句がどのように変化するのか、これを俳句の三原則のひとつである、【言葉のリズム】と共に詳しく説明させていただきました。
最後の30分で皆さんに実際に作句の簡単なテクニック方法を教示した上で、即興句会を行いました。
皆さん、即座に講義を吸収され、その場で私が添削、解説、選評を行い、大いに盛り上がりを見せた講演に終わりました。
機会を下さった京都国際文化協会の皆様に心より御礼申し上げます。

「俳句を楽しむ 3」ー桜(さくら)と朧(おぼろ)ー 句会報告
大森健司選評(添削含む)
◎特選
目をあけたかえるの背ナに風光る 和子
追伸に余韻のありて花しぐれ ゆうこ
花冷えの池をめぐれる影二つ ちづる

◉秀逸
佐保姫の衣擦れの音風わたる 喜久子
春の月町家の格子あわあわと そのえ
桜花京に女の庭師をり 遊児
おひさまのかけらこぼれてたんぽぽに ゆうこ
紅白の梅青空を奪ひあふ 成り
宴果てみな散り散りに朧月 そのえ

○並選
みづうみの水通はせて山笑ふ ひろこ
花しぐれ俳句づくりに到りつく 美代子
花明かり風のつめたさ身に沁みる 新一
ひととせの呪縛のとけてさくらかな 喜久子

追伸
「森俳句会」句会についてのお問合せ、ご質問が多かったのですが、下記のホームページをご参照ください。
http://morihaikunokai.jp
尚、ご質問等につきましては、
「森俳句会」
morihaikunokai@gmail.com
までお気軽にご連絡ください。

「森俳句会」代表 大森健司

京都市国際交流センター 講演「俳句を楽しむ」第2回

俳句を楽しむー京都の四季と俳句ー
京都市国際文化協会からのお声掛けで開催しました。
第2回は、二十四節気の中でもとりわけ、【白露】から【寒露】までの二十四節気の移り変りを、例句を用いながら解説させていただきました。
異常気象で秋の心地よい日が一瞬しかない昨今なだけに、季語を知ることで、秋の入り口を早朝に感じたり、秋晴れの澄んだ空の美しさを改めて感動するなど、短いSPANで刻々と移り変わる【京都の秋】に関心を寄せていただけたらと思います。
俳句を作句する上で一番混乱しがちなのが旧仮名遣いと現仮名遣い、そして文語と口語の組み合わせです。
分かりやすく例句を用いてその組み合わせを説明させていただきました。
俳句に於いて最も真理眼が問われるのが【選句】です。
前期で、
①映像の復元②リズムの良さ③自己投影
の3点と講義しまして、軽くおさらいをした後、ご参加の皆様の実作品を各自選句していただいたのですが、驚くべき吸収力と言いましょうか、誰もが良い作句と選句をされたのには大変感激しました。
実りの秋、皆様の心が豊かでありますこと、心より祈願致します。

2018年9月23日 京都市国際交流センターKICA
俳句を楽しむー京都の四季と俳句ー 大森健司
にて
(以下 添削含む)
◉天賞
奔流を泰然として月がゆく わこ
◉地賞
いざよひや一人息子の便りなし ひろこ
◉人賞
坪庭に静かな雨や秋立ちぬ 初衣
佳作
満月や今宵は雲を友として
月あかり無灯の帰路も心地よし
澄む風に心吸はれて案山子です
虫の音に心おどらす若さかな
秋高し犬に連れられ人集ふ



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京都市国際交流センター 講演「俳句を楽しむ」 第1回

京都市国際文化協会からの依頼で前期、後期2回にわたり、講演を行いました。
受講生の皆様に俳句を実作していただくことで、日本の四季の移り変わりを肌で感じ、その感動を十七文字で表現する楽しさを知ってもらえたらという思いで、初回は【月】にテーマを絞りました。
俳句の歴史、俳諧の成り立ち、二十四節、俳句における「切れ」。
日本語の繊細さと、文法【てにをは】の使い方の理解が深まった良い機会になったのではと思います。
京都市国際文化協会の理事長は、我が母校の偉大な師であられます 村田晃嗣先生です。
理事長は国際政治学者の権威、とりわけアメリカ外交に精通されているイメージですが、日本の美を愛し、最も美しい日本語を話される方でいらっしゃいます。
素直な心で、言葉は平明に、そして「切れ」。
つまり言い切りの文芸俳句は感動を伝えるツールとして、面白いと興味を持っていただけると幸いです。

2018年9月17日 京都市国際交流センターKICA
俳句を楽しむー京都の四季と俳句ー 大森健司
にて
(以下 添削含む)
◉天賞
人の目が満月の頬食べてゆく 喜久子
◉地賞
名月のあそこに出でよ東山 成り
◉人賞
我が影のあざやかなりや今日の月 初衣
家路行く足音のする良夜かな 菜々子




プロフィール

kenjiomori

Author:kenjiomori
俳句結社「森」主宰、大森健司のブログ★受賞多数。
お気軽に覗いて下さい。
お問い合わせは「森」ホームページ にて。

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