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文部科学省 学習指導要領改訂に向けての言語教育の在り方

京都市芸術文化協会からお声掛けいただき、全国国語教育研究大会の講師に招かれました。
文部科学省視察の公開授業ですので、身の引き締まる思いです。
文化庁の京都移転に伴い、藤田元京都市副市長主導のレジリエントシティ構想も相まって、「経済を支える文化」を今推し進めております。
変容する社会において、従来の概念にとらわれず、新しい力の積極的な登用の体制でいらっしゃる、京都市芸術文化協会の皆様とのご縁に心より感謝いたします。
「真の生きる力」を養う指導と文化継承をこれからも自分自身と向き合いながら、真摯に取り組んでいく所存です。
上記 全国国語教育研究大会の詳細はまた後日、更新させていただきます。
大森健司
kyotoartcity
京都市芸術センターにて 元明倫小学校 (国の有形文化財に登録されています)
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2019年7月句会報

句会報告一部を紹介します。

兼題 : 祇園祭、夕立、草いきれ

イカロスや入日の中に金魚死す
大森健司
屏風絵のうしろ暗がる祭かな
菅城昌三
黒い猫とほりすぎたる巴里祭
西川輝美
髪乱し一夜明けたる白雨かな
速水房男
祇園会や一筋うらの露地明かり
上田苑江
人待てば灯の漏れ出る祇園祭
武田誠
夏の雨いくつの恋を過ぎて来し
松浦美菜子
人々のなにに急ぐや草いきれ
山本孝史
月が出て祇園囃子の音(ね)をせかす
池上加奈子
あの日より嫌ひになれず草いきれ
白川智子
草いきれ明日を待てない夜があり
前川千枝
夕立あと緑のにほひ蘇る
臼田はるか
夕立やわずかに海の香りする
中谷かける
京うちわ乙女の胸をのぞきこむ
村田晃嗣
夏の月満ちて羊水奔り出す
三谷しのぶ
草いきれ傷つきて血の匂ひかぐ
やまだふゆめ
玫瑰(はなます)や海のあをさを未だ知らず
柴田春雷

屏風絵のうしろ暗がる祭りかな
菅城昌三
「森」中央支部特選。
この作品は、格調もあり、京都の祇園祭を見事に別の角度から描いた作品。
「祇園祭」は、日本の三大祭にも当たる京都では大変大きな祭事であるが、別名「屏風祭」とも言われる。
都の絢爛たる屏風絵がここぞとばかりに飾られる。
その裏にある「暗がり」。
作者は、京都の明と暗、陰と陽を見事に描いている。
京都で存在する意義の在り方、そのものの本質を描いているようである。
また、同時作特選に、
踊り場に出て夕立を脱ぎすてん
があるが、これも佳吟。
文法的に詳しくは、正しいとは言えないが、これが「脱ぎすてむ」だと、そこまで評価していないであろう。
俳句とは遊び心。文法や骨格も大切だが、何より大切なのは、詠み手に訴えかけてくる心の大きさである。

祇園会や一筋うらの露地明かり
上田苑江
「森」中央支部秀逸。
これも実に京都という街並みをじっくり観察し、巧みに描いた作品。
京都という街は「露地」が大変多い。
広い通りから、一本細い露地に入ると、全く違う顔を見せるのが京都である。
また祇園祭の喧騒を離れた街の生活はなにも変わらない。
これも実に京都という街並みをじっくり観察し、巧みに描いた作品。
本来は華美な装飾を求めず、質素に、そしてひっそりと暮らす京都の息づかいが美しく描かれた情緒ある作品である。
作者の謙虚な生き様が、今回も良く現れている。

夏の雨いくつの恋を過ぎて来し
松浦美菜子
「森」祇園支部特選。
この句の成功の鍵のひとつに、兼題である「夕立」を使わずに「夏の雨」としたことにある。
「夕立」となると激しい恋愛をしたのだと詠み手に想像させることが出来るが、「いくつの恋を過ぎて来し」という措辞から、今は平穏に暮らしていることが読み取れる。
それを活かすのは、やはり「夕立」よりも「夏の雨」である。
激しい恋愛、穏やかな恋愛、成就しなかった恋、、様々な恋を得て現状への感謝の気持ちが「夏の雨」から読み取れるのである。
過ぎ去ったことが美しく感じられる心の余裕を感じさせる作品。

あの日より嫌ひになれず草いきれ
白川智子
「森」祇園支部秀逸。
「嫌ひ」じゃなくなったのは、ちょっとお節介な隣人なのか、仰々しい息子嫁または娘婿なのか、これは詠み手にさまざまな想像をもたせる。
「草いきれ」の鼻につく青臭さや熱気を人の空気に例えた、風刺とユーモアに溢れた作品。
第一印象で苦手だったのが、何かをきっかけにそうでもないと思える寛容と柔軟さ。
これは「森俳句会」のモットーである、他者に敬意を評し、良いところを伸ばす理念に通じる。
ストレス社会で心が狭くなり、他人の批判ばかりが多くなった現代、今一度心に留めて欲しい世界観である。

京うちわ乙女の胸をのぞきこむ
村田晃嗣
「森」中央支部特選。
「京うちわ」のルーツは、宮廷で用いられた「御所うちわ」である。
うちわ面と柄を別に作り、後から柄を差し込む「差し柄」の構造となっており、向こうが透けて見える。
金彩が施されているなど、高価なものであり、装飾品としても大変美しいが、金持ちの一種の道楽と見たのが作者の視点と思われる。
穢れのない「乙女」の胸元を、気付かれないように団扇越しに見る金満の老紳士のいやらしい目が映像として浮かびあがる。
それを冷ややかに横目で見ているかも知れない第三者、全てを俯瞰的に見た構図に、何とも言えぬ滑稽さがあり、作者得意の、ウィットに富んだ作品に仕上がっている。

夏の月満ちて羊水奔りだす
三谷しのぶ
「森」中央支部特選。
月の満ち欠けと、人間のバイオリズムは強い関係性を持つ。
満月になると、潮の満ち引きの差が大きくなり、人の気持ちも揺れると言われている。
「羊水」とは、胎児を包む薄い膜の内部を満たし、胎児を保護する液体、を指す。
これは人間以外も爬虫類、鳥類、哺乳類に見られる。
「夏の月」が「満ちて」きて「羊水が奔りだす」という取り合わせの妙が面白い。
また、羊水が自ずと奔りだすのことによって、女性の本能的で大胆な行動に出る、というところまで読みとれてくる。
根源的な男女の違いを感じさせる一句となった。

草いきれ傷つきて血の匂ひかぐ
やまだふゆめ
「森」鴨川支部特選。
過去の「草いきれ」の例句を凌駕する、生命力溢れた作品。
人は原始より、あるスイッチが入ると本能を駆り立てられ、アドレナリンが出る生き物だったことを思い出させてくれるようである。
野蛮を肯定的に捉え、草いきれの中に、むせ返るような熱気を濃密に感じられる。
「草いきれ」の本質を実に的確に捉えた作品である。

玫瑰(はなます)や海のあをさを未だ知らず
柴田春雷
「森」祇園支部特選。
「玫瑰(はまなす)」はバラ科の中でもとりわけ鮮やかな発色を持つ。
一見毒々しくもある色をしているが、本来海辺の砂浜に咲くことから、厳しい環境にも生き抜く辛抱強さがあると言えよう。
人は見た目で左右されやすい生き物である。
逞しく見える女性の方が実は臆病であったり、恋に不器用なものである。
高いところから凛と見下ろしているような玫瑰。
実はその玫瑰が、本当は必死に取り繕っているだけで、海を怖がっているという作者の着眼点が面白い。
「海のあをさ」の措辞と季語である「玫瑰(はまなす)」の取り合わせも美しい。

十七文字に詰め込みすぎると焦点がぼやけてくる。
それを如何に客観視して相手に知らせるか、否か。
詠み手に如何に想像させるか、写生をすることで気持ちを昇華させるのである。

「森」俳句会は近日、会員も増え、さらに充実した句会となっている。
「森」鴨川支部が新たに開設された。
近い将来「森」東京支部を開設する予定である。

俳句は言葉足らずでも、饒舌すぎてもいけない。
これは各企業のセミナーでも話していることであるが、99の流れる言葉より、「1の核心」を突いたひと言の方が、相手の心に残る。
話が上手ではない経営者の方々、不得手な経営者の方々もいらっしゃるが、ポイントはたったひとつでいい。
相手の心に突き刺さる言葉があればいいのである。
それは決して多く饒舌ではいけない。
あとはそのひとつの言葉を引き立てるある意味、陰や褻の言葉で良いのである。
多くを語る者は多くを失う。
それは詩歌のすべて。
又、俳句の世界でも同じである。


追記
現在は企業のセミナーやコンサルティングもいくつか行なっております。
言葉の力というものは不可欠であり、非常に重要です。
いかにして短い言葉でインパクトを残すことが出来るか、ということです。尚、川柳や短歌にはない「季語」を勉強することによって言葉の
引出しは確実に堅実に増えます。感受性も高めます。
また「森」句会とともに進めてまいります。

詳しくはまたホームページをご覧のうえ、お問い合わせください。
「森俳句会」ホームページ
http://morihaikunokai.jp
尚、ご質問等につきましては、
「森俳句会」
morihaikunokai@gmail.com
までお気軽にご連絡ください。
大森健司

祇園「一道」

日本屈指の弁護士先生と、祇園にある鉄板割烹「一道」へ。
出された料理全てが美しく、想像をはるかに超える美味しさに言葉が追いつかないのは初めての経験です。







高級食材をこれでもかというぐらいにふんだんに使い、口の中でその全てがうまく合わさって、京料理と呼べるのが納得の上品さでした。
テンションが一気に上がった流れで、祇園甲部のお茶屋BARへ、、
京都の酷暑も吹き飛ばす程の良い思い出となった一日でした!
予約困難な名店を早くから手配くださり、先生、ありがとうございました!
プロフィール

kenjiomori

Author:kenjiomori
俳句結社「森」主宰、大森健司のブログ★受賞多数。
お気軽に覗いて下さい。
お問い合わせは「森」ホームページ にて。

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