2013年新年句会報
句会報の一部を紹介致します。
ケ バ ブ ー を ほ お ば る 冬 の 赤 さ あ り 大森健司
ピ カ ソ の 目 三 つ 四 つ 数 へ 春 を 待 つ 夏目華絵子
水 だ け の 花 瓶 に 春 の 来 た り け り 西川輝美
初 景 色 猫 の 遠 く で 動 き た り 西尾ゆう子
冬 耕 の 三 坪 ば か り に 春 の 夢 梶田紘子
寒 明 け て 人 の 焼 か る る 煙 か な 菅城昌三
久 女 の 忌 月 ふ と り ゆ く 寒 の 入 り 秋山しづ子
姫 椿 散 り し 月 夜 の 石 畳 前田壽登
欲 ば り て 元 旦 日 記 文 字 多 し 森千花
我 が 胸 に 闇 お し 寄 す る 寒 の 夜 野村幸男
大 寒 や 湖 な ほ 濃 く て 比 良 白 し 速水房男
侘 助 の 散 り し あ た り の 日 だ ま り や 野村美穂子
立 春 や 鏡 の 中 に 誰 も ゐ ず 中原恵美
何 か 掌 に 掴 ん で ゐ た き 雪 女 郎 高木憂
今月の特選の夏目華絵子の、
ピ カ ソ の 目 三 つ 四 つ 数 へ 春 を 待 つ
が素晴らしい。
他にも、
粥 柱 い の ち の 揺 ら ぎ あ り に け り
ふ さ が つ た ピ ア ス の 穴 に 大 寒 波
これらも実に秀品である。
また高木憂の、
何 か 掌 に 掴 ん で ゐ た き 雪 女 郎
も実に実感のある秀品である。
自分しか見えない風景を詠んでもらいたい。
それは虚でも実でもいい。
飯田龍太の言葉をかりる。
あるがままの自然、などという言葉は、文芸の上ではあり得ないことだ。
人間に対する関心なくして、自然だけ独立して存在するということはあり得ない。
自他を含めて人間に対するおもいを失って見事な俳句が生まれるとは思えない。
この言葉をもって新年の句会とする。
結社「森」は益々成長してゆくであろう。
大森健司
ケ バ ブ ー を ほ お ば る 冬 の 赤 さ あ り 大森健司
ピ カ ソ の 目 三 つ 四 つ 数 へ 春 を 待 つ 夏目華絵子
水 だ け の 花 瓶 に 春 の 来 た り け り 西川輝美
初 景 色 猫 の 遠 く で 動 き た り 西尾ゆう子
冬 耕 の 三 坪 ば か り に 春 の 夢 梶田紘子
寒 明 け て 人 の 焼 か る る 煙 か な 菅城昌三
久 女 の 忌 月 ふ と り ゆ く 寒 の 入 り 秋山しづ子
姫 椿 散 り し 月 夜 の 石 畳 前田壽登
欲 ば り て 元 旦 日 記 文 字 多 し 森千花
我 が 胸 に 闇 お し 寄 す る 寒 の 夜 野村幸男
大 寒 や 湖 な ほ 濃 く て 比 良 白 し 速水房男
侘 助 の 散 り し あ た り の 日 だ ま り や 野村美穂子
立 春 や 鏡 の 中 に 誰 も ゐ ず 中原恵美
何 か 掌 に 掴 ん で ゐ た き 雪 女 郎 高木憂
今月の特選の夏目華絵子の、
ピ カ ソ の 目 三 つ 四 つ 数 へ 春 を 待 つ
が素晴らしい。
他にも、
粥 柱 い の ち の 揺 ら ぎ あ り に け り
ふ さ が つ た ピ ア ス の 穴 に 大 寒 波
これらも実に秀品である。
また高木憂の、
何 か 掌 に 掴 ん で ゐ た き 雪 女 郎
も実に実感のある秀品である。
自分しか見えない風景を詠んでもらいたい。
それは虚でも実でもいい。
飯田龍太の言葉をかりる。
あるがままの自然、などという言葉は、文芸の上ではあり得ないことだ。
人間に対する関心なくして、自然だけ独立して存在するということはあり得ない。
自他を含めて人間に対するおもいを失って見事な俳句が生まれるとは思えない。
この言葉をもって新年の句会とする。
結社「森」は益々成長してゆくであろう。
大森健司
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